変化させることが可能な部分に着目する
こんにちわ。組織開発 がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
身の回りに課題に感じていることがあり、それが他者の振る舞いに関わるものであったり、自分の裁量では影響を与えることができない環境に関わるものであったりしたとします。これらは基本的に自分の行動で変えることができないため、そこに不満を持っている場合、自分の影響で変化をもたらすことができず、ストレスを抱え続けることになります。
この記事では、影響を与えることができない対象に囚われ続けないために、変化させることが可能な部分に着目することについてまとめます。
変化させることが可能な部分に着目する
他者や環境など、自分自身の力では直接的に変化を与えることができない部分に課題があると感じているとき、発想を転換し、自分自身で変化を与えることができる部分に着目し、少しずつでも状況を変えるアプローチをとることができると、不満を抱え続けることがなく、状況の改善に向けて変化をもたらすことができます。
変化させることが可能な部分を発見する視点を強化する
変化させることが可能な部分を発見し、変化させる方法を導くことができるようになるためには、以下のようなことを積み重ねるのが有効です。
- やってみる
- 対象を詳細に捉える
- 他者から学ぶ
- フィードバックを得る
- ふりかえりを行う
1. やってみる
物事に変化をもたらすことができるかどうかは、やってみないとわからない部分があります。そのため、自分が改善できるかわからない環境に起因していそうに見える問題があった場合に、自分で変化を与えることができそうな方法を考え、試してみることで経験から変化可能な範囲と不可能な範囲を学ぶことができます。そして、繰り返しているうちに、少しずつ成功体験が増えていくはずです。それは、変化への自己効力感につながり、変化への手札を増やすことにもなります。
なお、変化に向けて改善案を試してみることにまだ慣れていない場合、仲間といっしょに取り組むと不安を軽減しながら取り組みやすくなります。巻き込める同僚がいるなら、ぜひ力をかりましょう。
2. 物事を詳細に捉える
課題になっている対象を成功か失敗の両極端だけで判断せず、より詳細に分解して捉えることができると、自分でも関与可能な小さな課題を発見しやすくなります。そして、小さくなった課題は解決策を検討する難易度も低下します。
3. 他者から学ぶ
率先して場を変化させている人を観察したり、その人が考えていることを教えてもらうことで変化への視点や手法を学ぶことができます。
4. フィードバックを得る
自分の行動が実際にどのような変化をもたらしているかを客観的に知るために、フィードバックを受けることが有効です。他者からのフィードバックを受けて、改善点を見つけることができます。
5. ふりかえりを行う
定期的に自分の行動や進捗をふりかえることで、どの部分が効果的に変化を生み出しているかを確認できます。これにより、次のステップで何に取り組むべきかが明確になります。
変化させる範囲を広げる
自分が影響を与えることができる範囲は固定ではありません。積極的に行動し、信頼を築くことで影響範囲を広げることが可能です。信頼や協力関係を通じて、より大きな責任やより多くの仲間を得ることで、従来は手の届かなかった問題や状況にも関与し、変化を生み出せるようになります。つまり、影響力を広げることで、変化可能な範囲も広げられるという考え方です。
このアプローチは、積極的なコミュニケーションやリーダーシップの発揮を通じて、自発的に影響範囲を広げ、組織や環境に前向きな変化をもたらす上で非常に有効です。
まとめ
この記事では、影響を与えることができない対象に囚われ続けないために、変化させることが可能な部分にアプローチすることについてまとめました。
課題を発見する力は伸ばせば伸ばすほどいい面もありますが、自ら変化をもたらす力が不足したまま課題の発見力だけ伸びると、理想と現実の大きなギャップを把握できてしまうがゆえに、いつまでも解消されない状況への不満を膨らませることになります。
こうならないためにも、課題の発見力とワンセットで自ら変化をもたらす力を少しずつでも伸ばし、バランスをとることが理想です。別の見方をするのであれば、課題の発見力が高く、変化をもたらす力が不足している状態はダイヤの原石のようなもので、変化をもたらす力を身に着けることさえできれば、発見と改善を繰り返すことができる変革者へと化ける可能性があります。